衆妙の門

できるだけ、日常に沿った具体的な易などの運用を記していこうと思っています。

道の教え(21)

虚心(きょしん)第二十一という副題がついています。 徳の流れを繋げると道になります。 道の本質は徳、徳は人によって違う景色が見える為、漠然としていますが、見ようとする人が徳を追っていくと感覚として身についてきます。 これが生命の根源であり、東…

道の教え(20)

異俗(いぞく)第二十と言う副題がついています。 無駄に知識があるから、傲慢になったり比較したりする。 礼儀としての挨拶も、挨拶ができたら良しとしないから争いが起こる。 大衆が向いている方向に多少は合わせる必要があるが、それをすることによって争…

道の教え(19)

還淳(かんじゅん)第十九 と言う副題がついています。 余りに縛りすぎる節度は断ち、小賢しい知恵を捨てて、自然さを基準にすれば誰しも心身解放される。 他人への思いやりが重荷にならないように、守るべきと言われている事を見直せば、本当の意味で他の人…

道の教え(18)

俗薄(ぞくはく)第十八 と言う副題がついています。 大道廃れて仁義ありと言う言葉は、比較的知られた言葉です。 仁義(他の人を愛する心とそれを守る心と行動)と言う言葉がクローズアップされる時は、自然本来の法則性が失われた証拠である。 慈愛の心や…

道の教え(17)

淳風(じゅんふう)第十七と言う副題がついています。 1番良い心の状態は、四臓、四肢が心に従って動いているだけである。 次に良い心の状態は、四臓、四肢が心の状態によって動きで表現し、共に分かち合っている事である。 最低の心の状態は、四臓、四肢が…

道の教え(16)

歸根(きこん)第十六と言う副題がついています。 心が恬澹虚無(てんたんきょむ)となれば、ただ静かに見守るだけとなります。あらゆるものは変化、成長し続けますが、それを見守るだけ。 またあらゆる生命は成長過程で様々な姿に変わりますが、最後にはそ…

道の教え(15)

顯徳(けんとく)第十五と言う副題がついています。 徳を顕わにすると言う事は、道を体現していると言う事。 生き方そのものが、道と言う人のイメージです。 昔存在した士と呼ばれる人(聖人)は、玄妙に通じ、その深奥は理解しつくす事が難しい。その為、そ…

道の教え(14)

贊玄(さんげん)第十四と言う副題がついています。 観相学の根源を伝えた人で、五代十国から北宋までの時代を生きた道士に陳希夷(陳摶、陳図南とも呼ばれていました)がいます。 彼の名前の由来はここから来ています(鳳凰堂予想)。 そして、これはヘブラ…

道の教え(13)

猒恥(けんち)第十三と言う副題がついています。 人は愛される事や恥じることには非常に敏感です。それを上下として認識しているからに外なりません。承認欲求と言うやつです。 又、災害や病に対しても敏感です。そう言う時になってやっと身体が今まで頑張…

道の教え(12)

檢欲(けんよく)第十二と言う副題がついています。 文明の誘惑を退ける事の必要性を説いています。 色とりどりの美しい色彩は人の目をダメにする。 楽しい音楽は人の耳をダメにする。 豪勢な料理は人の味覚をダメにする。 馬で狩りをする事は人を熱狂させ、…

道の教え(11)

無用第十一と言う副題がついています。 車の車輪は三十本前後のスポークが車軸から出て輪を作る。 このスポークの間に空間があってこそ、車輪としての働きが出来る。 泥土をこねて器を作るが、器の中に空間があってこそ器としての働きをする。戸口や窓をうが…

道の教え(10)

能為という副題がついています。 心と身体を一体とし、この太極から離れないようにしたい。 氣だけを意識して柔軟に物事を考える事ができ、しかも無心となれる嬰児のような心を持ちたい。 雑念を払い、過ちなく進めるようになりたい。 人を愛し、国のような…

道の教え(9)

運夷という副題がついています。 手に持っている器に水を満たし、溢さないように心配するくらいなら初めから一杯入れなければ良い。 刃物を鋭く研げば、直ぐに刃こぼれして長持ちしない。金銀、宝石が部屋一杯にあれば、守る事で気持ちが一杯になり、結局し…

道の教え(8)

易性という副題がついています。 性質変化の柔軟さこそが、最上と言ったような意味です。 鳳凰堂流の意訳は、 最上の善とは水のようなものである。水はあらゆるものに有益で、調和し、誰しも嫌がるような低いところにいる。従って、その状況自体が道というも…

道の教え(7)

韜光(とうこう)という副題がついています。 韜とは隠すという意味があり、 韜光晦迹(とうこうかいせき、とうこうまいせき)と言う言葉があります。光を隠す。 仏教的には高い位に着いた人が、俗世を離れてひっそりと暮らす事を指しているそうですが、 転…

道の教え(6)

成象という副題がついています。 現代社会では、使いすぎでなくなるという危機を感じている人もいますが、それも生き物(変化するもの)の生長壮老死の過程の中にあると考えると、天地(自然)を使いすぎれば質的な変化や表面の変化が必ず訪れ、人間自身は生…

道の教え(5)

虚用という副題がついています。 天地自然の法則性に慈愛の心はない。その様は万物を祭壇に供える飾りの犬と同等に観ているようなものであり、祭礼が終われば棄てられるのも黙ってみているだけである。 聖人にも慈愛の心はない。ただただ民の生長壮老死を俯…

道の教え(4)

無源と言う副題がついています。 道は突然出会う事であり観ることはできないが、用いる方法はいくらでもある。源は深淵のように深く全てを包みこんでいる宗のようなものだからである。 鋭い乾に丸味を与え、紛糾した物事を解釈し、その先にある光明と調和す…

道の教え(3)

安民第三と言う副題がついています。 賢いとか愚かと言う価値観。 物を欲する欲望。 それを実現する為の金。 これらを過剰に欲する事のないようにすれば、無駄な争い、心の不和は起こらない。 至極全うな事だと思います。 約4000年以上前の事は現在にも通じ…

道の教え(2)

身体を養うという副題がついています。(養身第二) 美しいと感じ、理解していても、美しいと言い、感じるだけでは本質が分かっていない。美しいと感じる裏には、必ず醜さとの比較があるる事に着目する必要がある。 良いと判断し、良いと言う事を分かってい…

道の教え(1)

道を體現するという副題がついています。(體道第一) 道は太極が繋がったもの。 太極とは、その人、その団体、その社会等の1つの枠組み(空間)と考えると、 空間が時間によって変化するものが道と言えます。 東洋医学で喩えると、 気を太極とし、 それを…

導引、瞑想、手印、真言

昔から伝わっているのにバラバラになったもの。 呼吸の有と無、出入を導引によって身体を一元化し、 思考の有無、出入を瞑想によって心、自他を一元化し、 手印と真言で心身を統一して具現化する。 皆がやっている事を精錬しているだけなので、 治療家には必…

周易でちょっと読み解く上古天真論(6)

最後の段は、始めに出て来た時代の違いによる人の違いについて 始めは上古(今から4000程前)と今(漢の時代、今から2000年程前)の2つに分けていましたが、ここでは上古と中古に分けた上で、養生を全うした人を真人、至人、聖人、賢人と分けています。 そし…

周易でちょっと読み解く上古天真論(4)

上古聖人が書いてくれた解決策、前半に対する下の句は、 虚邪賊風、避之有時。恬淡虚無、真気從之。精神内守、病安從来。 外から来るものに対しては避ける時機を見極め、避ける事。 心神の働きを極力少なくしていれば、その外からくるものに対しても対応でき…

周易でちょっと読み解く上古天真論(5)

次は、有名ですので説明の必要はないでしょう。 少し補うならば、 宇宙は10、天は9、地は6というのが周易での数の基本です。(1〜5までは生まれて人として形作られるまでの数) そして3つに分類する場合、天人地三才として考えます。 つまり、人は7…

周易でちょっと読み解く上古天真論(3)

では、次にこの四象を八卦にまで広げてみます。 1.黃帝の紹介 わざわざ「而」で区切ってくれています。今から、象・数・理を 書いていくので、注意して練習してくださいねと言っています。 生而〜、弱而〜、幼而〜、長而〜、成而〜 5つに分類していますね…

周易でちょっと読み解く上古天真論(2)

先ず、全体の文章構成。 これは一般的な論文と似ていますので、まだ分かりやすいと思います。 1、本書の重要性 2、養生の大切さ(本編の伝えたい事) の2点です。 更に4つに分類すると、 1、黄帝の紹介 2、養生の大切さ 3、男女に分けた成長、発達、…

周易でちょっと読み解く上古天真論(1)

何度も読んだ人にとっては既知の事かもしれませんが、これは東洋医学の基礎であると同時に周易を学び、その考えを体得する為の練習教材となっています。 ここで、象・数・理(イメージ・数字・意味)について何度か書いたと思いますが、 さて、上古天真論を…

環、巡、繋、螺旋

平面で簡易として図に現せば 和を以て尊しと為す 感情、神を自分の中に全て治め、 人と繋がってその和を調整し、 動きながらその動きが規則的に流れれば、 次の次元へ繋がる

簡易の功と罪

できるだけ簡単に、 全ての要素を含めて 繋がるように 循環させる 意味とイメージと理を持たせる 変化の法則 これをやると私(独自、偏見を持った)の型になる。 結局、型をどのように認識するか? 型を型で終わらせると、それまで。(極) 繋がらないと、そ…