導引、瞑想、手印、真言
昔から伝わっているのにバラバラになったもの。
呼吸の有と無、出入を導引によって身体を一元化し、
思考の有無、出入を瞑想によって心、自他を一元化し、
手印と真言で心身を統一して具現化する。
皆がやっている事を精錬しているだけなので、
治療家には必須、前提条件だと思ってます。
周易でちょっと読み解く上古天真論(6)
最後の段は、始めに出て来た時代の違いによる人の違いについて
始めは上古(今から4000程前)と今(漢の時代、今から2000年程前)の2つに分けていましたが、ここでは上古と中古に分けた上で、養生を全うした人を真人、至人、聖人、賢人と分けています。
そして、至人のところで真人に帰る(真人と同じ)と書いています。
つまり、1人の人(1)を時代で2に分けて、更に4にまで広げているけれど、
同じ人(1)ですよ。と言っています。
これは、周易の象(イメージ)、数、理(意味)の中の数で読み解いてみたものですが、
周易は象、数、理が一致して初めて周易と言え、また読み解く事柄が循環している(1→2→4→1等)事を考えておく必要があります。
周易でちょっと読み解く上古天真論(4)
上古聖人が書いてくれた解決策、前半に対する下の句は、
虚邪賊風、避之有時。恬淡虚無、真気從之。精神内守、病安從来。
外から来るものに対しては避ける時機を見極め、避ける事。
心神の働きを極力少なくしていれば、その外からくるものに対しても対応できます。
その為には、精と神を守る事を一番に考えておきましょう。
そうすれば病は起こることはありません。と言っていますが、
それぞれが、陰陽で3点に集約し、
病となる事はないとして、
病安從来の結論を出しています。
また、そこから、
志閑而少欲、心安而不懼、形労而不倦とさらに3点に纏めて
目的を黙って静かに持ちながら欲は少なく、
心は安らかでありながら懼れもなく、
形を使っても倦るくなることがない。
結果、気從以順、各従其欲、皆得所願。
気が順に流れ、それぞれの生理的欲求に従いながらもら全てその欲は叶う。
(孔子は全て理解し、実践できるのは70歳になってからだろうと言ってます。七十而從心所欲、不踰矩。)
としています。
4、5と広げて3に集約し、1に帰っています。
周易でちょっと読み解く上古天真論(5)
次は、有名ですので説明の必要はないでしょう。
少し補うならば、
宇宙は10、天は9、地は6というのが周易での数の基本です。(1〜5までは生まれて人として形作られるまでの数)
そして3つに分類する場合、天人地三才として考えます。
つまり、人は7と8。
一つの卦は三つの爻で構成され、これも天人地とされますが、その中爻を更に二分割して
男性は陽(奇数)、女性は陰(偶数)のはずですが、ここでは逆転しています。
7の乗数が女性、8の乗数が男性、、これは、男女が交流して初めて人となる事を暗に示しています。つまり、男性は上向き外向きだからこそ、位置としては上ですが、数としては陰(控えめ、思考力)を持つのが陰陽のバランスを保っています。女性は内向きだからこそ、位置としては下ですが、数としては陽を持つのが陰陽のバランスを保った人としての姿ですよ、という事です。
そして、この7、8はあくまでも基準や指標として使うもの(変化が常です)として提示してくれています。
周易でちょっと読み解く上古天真論(3)
1.黃帝の紹介
わざわざ「而」で区切ってくれています。今から、象・数・理を
書いていくので、注意して練習してくださいねと言っています。
生而〜、弱而〜、幼而〜、長而〜、成而〜
5つに分類していますね。太極(1)から八卦(8)まで分類したものを
5つの分類もありますよと促してくれているようです。
生まれてきた時は神か、この世のものかと思えぬような姿
身体は決して強くはなかったからこそ、感じた事を良く表現でき、
小さい頃から頭脳明晰、
成長するに従って、どんなことにも素早く対応でき、
成人した時には仙人となっていたような人ですよ。そんな有難い存在の人が今から伝えますので心して聞いてくださいね。
2.養生の大切さ
今(漢の時代)の人は50歳で身体も心もボロボロなのに、昔の人は100歳までピンピンしていたのはどういう事?と尋ねています。
その答えとして、
法於陰陽、和於術数、食飲有節、起居有常、不妄作労。
陰陽の法則性に法り、術数に調和し、食事に節度を持ち、生活に自分なりのサイクルがあり、無駄な力、無駄な考えを持っていなかったからです。
ここからは応用になります。先ほどのように、分かりやすく「而」はつけていませんが文脈としては5つに区切ってます。
その代わり、陰陽と術数は「於」を置き、食飲と起居は「有」を置く事で、陰陽を表しながら、不妄作労は軸(太極)となっています。
そして、これ自体が「常」(本来の養生を全うした生き方)であり、「変」(病の端緒となる生き方)が次に続きます。
以酒為槳、以妄為常、酔以入房、以欲竭其精、以耗散其真、不知持満、不時御神、
務快其心、逆於生楽、起居無節。
変は様々な状況まで広がるので10の数(宇宙に存在する全て)にまで至ってます。
2、の前半部分は以上のようになりますが、次に互卦(解決策)まで書いてくれています。