徳の教え(48)道徳経下篇・徳経(11)
忘知(ぼうち)第四十八 と言う副題がついています。
知識というものは、入れれば入れる程蓄積するが、
道は進めば進む程、あらゆるものを捨てていく事になる。
捨てていき、減った先に無為がある。
無為ができないことはない。
世界は常に集団的無意識の流れに沿って実現しているからである。
意志や欲を持って支配しようとすれば、それは実は支配された状態にある。
【直訳】
学を為せば日に益(ま)し、道を為せば日に損す。之を損して又また損し、以って無為(むい)に至る。無為にして為さざる無なし。天下を取るは常に無事を以ってす。その有事に及びては、以って天下を取とるに足たらず。
【原文】
爲學日益、爲道日損。損之又損、以至於無爲。無爲而無不爲。取天下常以無事。及其有事、不足以取天下。