衆妙の門

できるだけ、日常に沿った具体的な易などの運用を記していこうと思っています。

徳の教え(75)道徳経下篇・徳経(38)

貪損(どんそん)第七十五と言う副題がついています。

 

損を持って得をすると言う言葉が廃れてきています。

 

損があれば益があり、この二つが陰陽として盛衰しています。

 

七損八益と言う理論がありましたが、現在は上に行くほど、益を貪り、支えてくれている人を酷使する事で商売をしている状況が多く見受けられます。(鳳凰堂視点)

 

以下鳳凰堂流解釈

人が生活に困窮するのは、国や商売人が欲を肥大化させている事に起因する状況が多い。

 

人を纏められないのは、纏める人の素行による。

 

自殺者が増えるのはそんな状況に僅かでも抵抗したい人が増えている証拠。

 

上に立つ人は、自分を守らず支えてくれている人を守ろうとする気概が必要で、

 

自分の利益や保身が第1に来るような人は立つべきではない。

 

その世界自体が既に廃退してきている証拠であり、陰陽転化の時期を指している。

 

【直訳】

民の飢(うう)るは、その上(かみ)の税を食(は)むことの多きをもってなり。ここをもって飢う。民の治め難きは、その上のなすことあるをもってなり。ここをもって治め難し。民の死を軽んずるは、その上の生を求むることの厚きをもってなり。ここをもって死を軽んず。それただ生をもってなすことなき者は、これ生を貴ぶより賢(まさ)る。

 

【原文】
民之飢、以其上食税之多。是以飢。民之難治、以其上之有爲。是以難治。民之輕死、以其上求生之厚。是以輕死。夫唯無以生爲者、是賢於貴生。