衆妙の門

できるだけ、日常に沿った具体的な易などの運用を記していこうと思っています。

節度と養生③-2

③-2  昼食

 

人の気は無限ではなく、常に膨張・収縮しながら、生まれてから死ぬまでの間にも徐々に大きくなり、途中から小さくなり始め、最後は散ります。

 

 膨張・収縮によって発散するのが活動として現れ、同じようにして蓄積するのが回復期・睡眠として現れます。

 

動く為には溜めが必要ですが、この効率化を最大限に意図したものが養生です。

 

つまり、溜め(休憩・回復)があるからこそ、大きくジャンプ(活動)できると考えれば納得しやすいのではないでしょうか?

 

昼の養生の二つ目、昼食は午前中の活動によって上げた気を降ろす為と昼以後の活動を担保する為のものであり、最大限に摂取は許されますが、余りに多いと逆に活動を阻害します。

 

ガソリン満タンの車は重量が増えて加速の反応が遅れ、減っている方が燃焼効率とスピードのバランスが取れているのと同じです。

 

自分の基本的な食事の量と質を認識しておくと良いですね。

 

特に東洋思想としては、少食、菜食がメイン(エネルギー効率上であり、完全禁忌ではありません)で、昼食は取らなくても良いとも言われています。

 

つまり、朝食をしっかりと取っている人は休憩・回復(食べない、少し食べる事で昼寝をしやすくする)がメインとなります。

 

  習慣的に摂取している人が急に変えると体調や心にも変化が出る為、今の食生活に起因する不都合がない限り、あまり気にする必要はありません。

 

消化器が強い方が昼間の活動力は高く、晩も持続します。言い換えると青年期・壮年期に消化器と活動が高いレベルで、老年期にしっかりと養生できていると、寿命まで活動力が維持できる可能性が高くなります。

 

但し、老年期の場合、活動力が高いほど怪我をしやすい為、そのような人は骨折や怪我に注意する必要があります。裏を返せば消化器が弱い、活動力が低い人は活動する必要があります。