言葉を繋ぐ(8)ー1
六十四卦の中の風沢中孚 [陽陽陰陰陽陽]二爻には、
親鶴が山陰で鳴けば、子鶴はこれに同調して鳴く。私は今良い盃を持っているので、
あなたと酌み交わそうと思う。
と書かれています。
孔子はこれを次のように解釈しています。
君子が部屋の中で言葉を発すると、良い事は部屋の外にいる人まで同調するので、近くにいる人は尚更であるが、良くない事であれば部屋の外にいる人はそっぽを向き、近くの人は余計に同調はしてくれない。
言葉は身体から出て、人々に影響を与える。行動は身の回りの事を行うが、遠くから見て客観的に判断出来る。
ここから、君子というものは言行を最も大切にすべきだと考えており、最も大切なところから発するものの中には、自身の栄誉と恥辱が含まれる。
つまり、言行は君子が天地を動かすものなので慎んで言葉を発し、行動するべきなのである。
私の解釈は、風沢中孚という卦は このようになっています。
初爻が陽、九二が陽、九三が陰、六四が陰、九五が陽、上九が陽、[陽陽陰陰陽陽]
つまり、大きく見れば風沢中孚ですが、凝縮すれば八卦の離火 [陽陰陽]となります。
エネルギーが大きく吹き出している状態で、周りを照らし、尚かつ周囲と調和する姿。
慎み深く接しなければ離火なので火傷させてしまいます。
身体的に見ると、上半身・下半身は陽であり、熱していますがお腹は熱がなくなってきているので特に下腹部に注意した方が良い状態です。
また、兌沢が向かい合った卦でもありますので、上がしっかりと隠れた良さを引っ張っていければ泰卦として、陰陽調和できる可能性もあります。
腹部の血の不足を補うべきか、頭部の血の過剰集中を取り去るべきかが二爻では、
プラスの言葉を発する事で、調和へ同調させられるとの事なので、腹部の陰血を補うような方法が良いのでしょう。
長くなるので続きます。