徳の教え(44)道徳経下篇・徳経(7)
立戒(りっかい)第四十四 と言う副題がついています。
名声と命はどちらが大切ですか
身体とお金ではどちらを重視しますか
得る事となくすことどちらに弊害がありますか
このように比較すると、初めて自身の立ち位置がわかります。
名声やお金は度を過ぎると命や身体をうしないやすくなります。
貯えすぎると、失うことに不安が増します
足るを知れば、後に恥ずかしい思いをせずにすみ
適度に心身を使えれば、危険な目に遭わずにすみ、命尽きるまで、長持ちさせることができます
【直訳】
名と身とはいずれか親しき。身と貨とはいずれか多なる。得と亡とはいずれか病(へい)なる。この故に甚だ愛すれば必ず大いに費え、多く蔵すれば必ず厚く亡う。足るを知れば辱しめられず、止まるを知れば殆からず、もって長久なるべし。
【原文】
名與身孰親。身與貨孰多。得與亡孰病。是故甚愛必大費。多藏必厚亡。知足不辱、知止不殆、可以長久。