生長壮老死
人の出生前とその要素。これが一旦定まったのが赤ちゃんで、ここから人の本性の旅が始まります。
人の太極と陰陽の変化は始めから終わりまでの間に、太極の大きさが、極小→小→大→小→極小と変化し、又無に帰ります。
東洋的にはその旅路を生長壮老死と五分割してそれぞれの特徴を示しています。
黄帝内経・素問、上古天真論篇第一には、
男性は8の倍数、女性は7の倍数で、この生長壮老死を語っていますが、これは古代から天は9、地は6と言う数字の基準があり、天地に挟まれた人は男性が陽なので上にあり、女性が陰なので下にある事から、7が女性、8が男性とされています。
結婚した際の力関係は、陽は下にある方が昇る能力があり、陰は上にある方が降りる能力があり、変化しながらも安定する為、地天泰の卦として、安定、安泰をしていると考えられていました。その為、陽である夫は上に位置すべきではあるがスタートは下、陰である妻は下で支えるのが本来の位置ですが、スタートは上なのです。この関係性を意識して、無意識に落とし込まないと陰陽離決します。
そして、そのそれぞれの生長壮老死の区切りがあります。
生では、本性と命が成熟し、性別に関係なく人としての土台を構築する段階。
長では、男女の性別がはっきりと現れ出し、人としても特性を伸ばす段階。
壮では、生長で培った気を最大限発揮する段階。
老では、成熟した知識と経験を伝える段階。
死では、人とは何かを後人に伝えながら、次の質的転換に向けて準備して、今世に悔いを残さないように、生を全うする段階。
人によって、この速度と波は異なります。
形と命
本性の動きの様が形になるに従って命が生まれ、命の中に性が活き活きと動いています。
本性
元々持っている気の性質。
どうして元々持ってるの?どうやって持ったの?人によって違いがあるの?
こんな疑問が頭をもたげます。
一番分かりやすいのはお父さん、お母さんが持っていた形質を受け継いだ性質。
次に生まれるまでの気候、天候、お母さんから聞こえてくる音、震動、感情。
たくさんの気の変動と環境が影響して赤ちゃんが生まれます。
だから、昔の人は雨や雷の日に子作りしてはダメですよ、と言っていたりもしたんですね。
そして、赤ちゃんとして生まれる前から、お父さんやお母さんだけでなく、様々な人、物、気候の影響を受けて、赤ちゃんとして形作られます。
その形は、まさに本性そのもの!
だからこそ、性と命は陰陽であり、赤ちゃんと言う太極として生まれたのだと思います。
本性の性質が具現化したのが形。
生まれてからは、この形をどれだけ上手く乗りこなせるかが生きやすさの鍵になります。
形に逆らうことなく、形の長所を生かせれば生を全うできます。
生まれてこれただけで、感謝。
生んでくれた両親に感謝。
周りの人、生まれた土地に感謝。
本性を活かす道具としての命に感謝しています。
こんな気持ちが芽生えるのが形に沿って生きていけている証拠。
形が大切なのではなく、気(本性、霊性)を形の範囲内で活き活きと生かせることが大切です。
活き活きと生きる為の指針の元が形であり、元気。
それは生まれた年、月、日、時によってある程度推察できますが、あくまでも形、命を決定したもの。
今と未来は生き方で変化します。