衆妙の門

できるだけ、日常に沿った具体的な易などの運用を記していこうと思っています。

徳の教え(59)道徳経下篇・徳経(22)

守道(しゅどう)第五十九と言う副題がついています。

 

人との関係を良好にし、運に従うには節約し、使いすぎないこと。

 

使いすぎていなければ、いざと言うときには出資できたり、力になれる。

 

身体も心も余裕を持っていれば、急に何か起こっても対応できます。

 

これは、コツコツと徳を積み重ねているからで、これを根本、土台としていれば何をするにも目標以上の可能性が開かれる。

 

国では基礎、国体を保ち、

 

人では寿命を延ばし、年老いても視力が衰えない状態を維持できます。

 

【直訳】

人を治め天に事(つか)うるは、嗇(しょく)にしくはなし。それただ嗇、これを早服(そうふく)と謂う。早服これを重積徳(ちょうせきとく)と謂う。重積徳なれば、すなわち克(よ)くせざるなし。克くせざるなければ、すなわちその極を知るなし。その極を知るなければ、もって国を有(たも)つべし。国の母を有てば、もって長久なるべし。これを深根、固柢(こてい)、長生、久視(きゅうし)の道と謂う。

 

【原文】
治人事天、莫若嗇。夫唯嗇、是謂早服。早服謂之重積徳。重積徳、則無不克。無不克、則莫知其極。莫知其極、可以有國。有國之母、可以長久。是謂深根、固柢、長生、久視之道。