衆妙の門

できるだけ、日常に沿った具体的な易などの運用を記していこうと思っています。

徳の教え(51)道徳経下篇・徳経(14)

養徳(ようとく)第五十一と言う副題がついています。

 

玄徳、見えない徳を養う論理

 

道はあらゆるものを生み、徳はあらゆるものを養い、物はそれによって形づくられ、形はそれぞれに勢いがある為、気の様相、道の状況、徳の性質を現している。

 

このような理由から、あらゆる物、現象には道と言う原理があり、徳を重視している。

 

道や徳を大切にすることこそが、自然に適う事である。

 

道があらゆる物を生み出し、徳がそれを蓄えて育て、成長、発展させる。

 

そして、あらゆるものを実らせ、保護している。

 

あらゆるものを生み育てながら、支配、コントロ〜ル、所有しようとはしない。

 

あらゆるものを生み育てながら、自分の力だと誇示する事もない。

 

これが最も深く玄妙な徳である。

 

【直訳】

道これを生じ、徳これを蓄やしない、物これを形あらわし、勢これを成す。ここをもって万物、道を尊っとび徳を貴っとばざるはなし。道の尊き、徳の貴き、それこれに命ずることなくして常におのずから然り。故に道これを生じ、徳これを蓄い、これを長じ、これを育て、これを成し、これを孰し、これを養い、これを覆う。生じて有せず、なして恃まず、長じて宰せず。これを玄徳と謂う。

 

【原文】
道生之、徳畜之、物形之、勢成之。是以萬物、莫不尊道而貴徳。道之尊、徳之貴、夫莫之命而常自然。故道生之、徳畜之、長之、育之、成之、孰之、養之、覆之。生而不有、爲而不恃、長而不宰。是謂玄徳。