言葉を繋ぐ(14)-2
縄(なわ)を結(むす)んで作(な)して罔罟(もうこ)を為(な)し、もって佃(かり)しもって漁(すなど)るは、蓋(けだ)しこれを離(り)に取る。
【私的直訳】
縄を結んで獸を取る網(罔)や魚を取る網(罟)を作り、それで狩りをして魚をとる。このような状況を離為火として集約する。
【原文】
作結繩而爲罔罟。以佃以漁。蓋取諸離。
【解釈】
離為火とは、火が二つ重なったイメージを持っています。この為、卦辞では感情やエネルギーが溢れている状態を表し、それらをコントロールする必要性が述べられています。
そして、五臓では心を表しています。
つまり、本来はエネルギーに満ちあふれ、全ての行動の準備ができる、準備をする状態にある事が、この離為火です。
そして、
本卦を離為火とすれば、
之卦は火山旅、火地晋、火雷噬嗑、山火蕡、地火明夷、雷火豊の6種類の方向性があります。
それに対して、
互卦は、沢風大過。
錯卦は坎為水。
綜卦は離為火となります。
つまり、何かの行動、思考の準備ができている場合、
1.準備はできているが不安材料があり、長期的な展望が見出せない。
2.準備から行動、思考へ着々とステップアップする。
3.行動、思考が進んだ事で、断固たる判断(方向性の決定)が必要になる。
4.大きな展望はまだ持てない時なので、小さな事から達成していく。
5.まだまだ準備が必要。
6.準備万端なので、行動、思考の目的は全て叶う。
未来予測としては、この6種の方向性となります。
この離為火を十全に良い方向に向かせる為には、どのような障害や他人の助言があっても、粛々と準備、行動、思考を進める事。
裏には、人一倍の苦難や誹謗中傷があります。
他人からは羨ましく思われたり、危険視される事もあります。