衆妙の門

できるだけ、日常に沿った具体的な易などの運用を記していこうと思っています。

言葉を繋ぐ(5)

一つの事柄をプラス面、マイナス面と言う二つの方向性に区切って考える際、その一つの事柄は太極と言う道になります。

 

この道が続くような方向が良くバランスが取れた状態で、それは人それぞれの性質が精一杯活かされたものです。

 

他人に対する思いやり(仁愛)深い人は、この道の事を仁の道と呼ぶでしょうし、知恵の働く人は知の道と呼ぶでしょう。人・もの・事にそれぞれの道があるのです。

 

この道の歩き方が分からない人を無知と呼びますが、決して知識のない人ではありません。知恵の使い方が分かっていない人の事を指しています。どんなに権威があり、知識があっても無知な人はたくさんいます。

 

人それぞれの道は初めからハッキリと分かっている事なのですが、当人が理解しようとせず、無意識下に隠しているだけなのです。

 

ただただ自分の仁愛の性質を明らかにし、様々な事柄にそれを使って対処していくだけで、あらゆる事柄がそれに応じるので、他の徳の高い人と同じである必要はないのです。

 

それぞれの性質を最大限に活かす事が徳となり、大きな業となるのです。

 

何かをたくさん持つ事ができるのは大業ですが、日々新しい様々な事・もの・人に出会えるのも徳の現れです。

 

様々なものが生まれ、変化する事を易と呼び、

イメージにする事を乾と呼び、法則性に則って効果を出す事を坤と呼びます。

 

つまり、見えないものを観る為の法則性を使って(理)、イメージを捉え(象)、効果を出し、これらを(数)で纏めることで占(判断)すれば、あらゆる変化に対応できます。

 

陰陽が測り知れない(プラス面、マイナス面の判別が難しい)ものの事を神と言いますが、この神の方向性を判断するものでもあるのです。