衆妙の門

できるだけ、日常に沿った具体的な易などの運用を記していこうと思っています。

東洋医学

言葉を繋ぐ(14)-12

【直訳】 古(いにしえ)の葬る者は、厚くこれに衣(き)するに薪(しん)をもってし、これを中野に葬り、封(ほう)せず樹(じゅ)せず、喪期(そうき)数なし。後世の聖人これに易うるに棺椁(かんかく)をもってするは、蓋しこれを大過に取る。 【原文】 古之葬者、厚衣…

言葉を繋ぐ(14)-11

【直訳】 上古(じょうこ)は穴居(けっきょ)して野処(やしょ)す。後世の聖人これに易(か)うるに宮室をもってし、棟(むなぎ)を上にし宇(のき)を下にし、もって風雨を待つは、蓋しこれを大壮に取る。 【原文】 上古穴居而野處、後世聖人易之以宮室、上棟下宇、以…

言葉を繋ぐ(14)-10

【直訳】 木に弦(つる)して弧(ゆみ)と為し、木をけずりて矢と為し、弧矢(こし)の利、もって天下を威(おど)すは、蓋しこれをけいに取る。 【原文】 弦木為弧、剡木為矢、弧矢之利、以威天下、蓋取諸睽。 【私的翻訳】 木にツルを張って弓を作り、木を削って矢…

言葉を繋ぐ(14)-9

【直訳】 木を断(き)りて杵(きね)と為し、地を掘りて臼(うす)と為し、臼杵(きゅうしょ)の利、万民もって済(すく)うは、蓋しこれを小過に取る。 【原文】 斷木為杵、掘地為臼、臼杵之利、萬民以濟、蓋取諸小過。 【私的翻訳】 木を切って杵を作、地面を掘って…

言葉を繋ぐ(14)-8

【直訳】 重門撃柝(ちょうもんげきたく)、もって暴客を待つは、蓋しこれを予(よ)に取る。 【原文】 重門撃柝。以待暴客。蓋取諸豫。 【意訳】 門を重ねて拍子木を打つ、このようにしっかりと準備をして暴客をまち受ける事を雷地豫として集約する。 【解釈】 …

言葉を繋ぐ(14)-7

【直訳】 牛を服(ふく)し馬に乗り、重きを引き遠きを致して、もって天下を利するは、蓋しこれを随に取る。 【原文】 服牛乘馬、引重致遠、以利天下、蓋取諸隨。 【私的翻訳】 牛に車を付けて、馬に乗り、重いものを引いて、遠くまでいたれるようにして天下の…

言葉を繋ぐ(14)ー6捕捉

本卦が風水渙であれば、 之卦は風沢中孚、風地観、巽為風、天水訟、山水蒙、坎為水の6方向。 互卦は山雷頥 錯卦は雷火豊 綜卦は水沢節 となります。 つまり、大変な思いをして頑張った結果、未来が開けようとしている時の事を指しています。水という危険の…

言葉を繋ぐ(14)-6

【直訳】木を刳(く)りて舟と為し、木を剡(けず)りて楫(かじ)と為し、舟楫(しゅうしゅう)の利、もって通ぜざるを済(わた)し、遠きを致してもって天下を利するは、蓋しこれを渙(かん)に取る。 【原文】刳木為舟、剡木為楫、舟楫之利、以濟不通、致遠以利天下…

言葉を繋ぐ(14)-5

【直訳】 神農氏没して、黄(こう)帝堯(ぎょう)舜(しゅん)氏作(おこ)る。その変を通じ、民をして倦(う)まざらしめ、神にしてこれを化し、民をしてこれを宜しくせしむ。易は窮まれば変じ、変ずれば通じ、通ずれば久し。ここをもって天よりこれを祐(たす)け、吉…

言葉を繋ぐ(14)-4

【直訳】 日中に市(いち)を為し、天下の民を致し、天下の貨を聚(あつ)め、交易して退き、各々その所を得るは、蓋しこれを噬嗑噬(ぜいこう)に取る。 【原文】日中爲市。致天下之民。聚天下之貨。交易而退。各得其所。蓋取噬嗑。 【私的翻訳】 日中に市場を開…

言葉を繋ぐ(14)-3

【私的直訳】 包犠氏没して、神農(しんのう)氏作(おこ)る。木をきりて耜(し)と為し、木を揉(たわ)めて耒(らい)と為し、耒耨(らいどう)の利(り)、もって天下に教うるは、蓋(けだ)しこれを益(えき)に取る。 【原文】 包犠氏沒。神農氏作。斲木爲耜。揉木爲耒。…

言葉を繋ぐ(14)-2

縄(なわ)を結(むす)んで作(な)して罔罟(もうこ)を為(な)し、もって佃(かり)しもって漁(すなど)るは、蓋(けだ)しこれを離(り)に取る。 【私的直訳】 縄を結んで獸を取る網(罔)や魚を取る網(罟)を作り、それで狩りをして魚をとる。このような状況を離為火とし…

言葉を繋ぐ(14)-1

古者(いにしえ)包犠(ふっき)氏の天下に王たるや、仰(あお)いでは象を天に観(み)、俯(ふ)しては法を地に観、鳥獣の文(ぶん)と地の宜(ぎ)を観、近くはこれを身に取り、遠くはこれを物に取る。ここにおいて始めて八卦(はっか)を作り、もって神明(しんめい)の徳…

言葉を繋ぐ13-(5)

天地の大徳(だいとく)を生と曰(い)い、聖人の大宝(たいほう)を位と曰(い)う。何をもってか位を守る。曰く仁。何をもってか人を聚むる。曰く財。財を理(おさ)め辞を正しくし、民の非を為すを禁ずるを、義と曰う。 天運によって地縁が出来、地縁によって天運の…

言葉を繋ぐ13-(4)

爻象は内に動いて、吉凶は外に見(あら)われ、功業は変に見(あら)われ、聖人の情は辞に見(あら)わる。 効果のイメージは見えない太極の中(体内)で動き続け、変化し続けており、効果の良し悪しは外に現れる。どのように実際の効果が出たのかは変化によって類…

言葉を繋ぐ(13)-3

それ乾は、確然(かくぜん)として人に易(い)を示す。それ坤は、隤然(たいぜん)として人に簡(かん)を示す。爻とは、これに効(なら)う者なり。象とは、これに像(かたど)る者なり。 乾は太極を明確化するものであり、変化を示すものである。 坤は変化の法則性…

言葉を繋ぐ(13)-2

慎み深さと未来志向 現在・過去・未来の良し悪しはこの八卦の動きをどう解釈するかにある。 剛柔とはこの解釈の元になる虚実の事を指している。 変化して廃れるか、変化が良い方向へ動くかは現在・過去・未来を通した方向性から分析できる。 吉凶悔吝者。生…

言葉を繋ぐ(13)-1

太極から九宮八卦にまで分ける。 陰陽太極は1を軸と枠組みに置く事で物事を陰陽と言う二つの相対的な物事に分類する。 四象五行は、上下を作る事で、左右の違いまで表現する。 八卦九宮はその隙間を埋める事で、順序という概念が生まれる。その順序の中に、…

言葉を繋ぐ(12)

易には天から助けがあると書かれています。 天の助けは時間の流れと共に流れてきます。人の助けを得るには信じる事、誠実さを保つ事が大切です。 信じてから後、考えるのが順当な時間の流れです。 知恵がある人は、そうすることで天からの助けを受けているの…

言葉を繋ぐ(11)

孔子は、易とは何か?と尋ねています。 易とは何かを成し遂げる為に必要なものは何か、本質とは何かを考えていく為のものです。 本質的な事を考える際の枠組の始めから終わりを決める事で、何をどのような順序で行って行くことが目的のスムーズな完遂となる…

言葉を繋ぐ(8)ー7

雷水解 三爻 [陰陽陰陽陰陰] 孔子は、易を創ったものは、盗みの起因を知っていると言っています。 易には、一般人が荷物をたくさん詰め込んで、高級車に乗れば、盗みを誘っていると書かれています。 本来徒歩や公共の乗り物で移動するのが普通のレベルの人…

言葉を繋ぐ(8)ー6

水沢節 初爻 [陽陽陰陰陽陰] 戸庭から外にでなくても咎無し。 孔子は「乱が生じるには言葉の使い方と物事の順序に問題がある」と解釈しています。 言葉の定義を明確にしなければ下のものはついてこない。下のものが言葉を明確にしなければ自分の身体、職を…

言葉を繋ぐ(8)ー5

乾為天 上爻 [全陽] 亢龍悔いあり 孔子は「貴いようでも位がなく、高すぎれば民がついてこない。賢人は位を下にして助けないので、そこから動けば後悔することになる」と解釈しています。 乾為天は、全て陽で構成された卦です。 エネルギー一杯の姿をあら…

言葉を繋ぐ(8)ー4

地山謙 三爻 [陰陰陽陰陰陰] 労謙する君子は終わりがあり吉 卦の意味としては、 孔子は「激しく働いても誇らず、功績があっても自分の徳だとは考えない。これが徳が厚い事の証明である。徳が盛んなほど礼は丁寧で慎み深くなる。謙とは丁寧で慎み深く、その…

言葉を繋ぐ(8)ー3

沢風大過 初爻 [陰陽陽陽陽陰] 初六、敷くのに白い茅を用いる。咎無し。 孔子は「もし地面に置くことがあっても良い。その状態で茅を用いて敷く場合、悔いや憂いが起こる事はない。気を配った結果なのだから。茅は薄いが、重いので用いるには良い。このよ…

言葉を繋ぐ(8)ー2

天火同人五爻 [陽陰陽陽陽陽] 人と心を一つにする際には、始めは泣き叫ぶが後には笑顔となる、と言う言葉が天火同人と言う卦の下から五番目の意味です。 孔子の解釈は「君子の道は世に出るものもいれば、野にいるものもいる。黙っているものもいれば、語る…

言葉を繋ぐ(8)ー1

六十四卦の中の風沢中孚 [陽陽陰陰陽陽]二爻には、 親鶴が山陰で鳴けば、子鶴はこれに同調して鳴く。私は今良い盃を持っているので、 あなたと酌み交わそうと思う。 と書かれています。 孔子はこれを次のように解釈しています。 君子が部屋の中で言葉を発…

言葉を繋ぐ(7)

孔子の解釈としては 易には全てが備わっている。聖人が徳を高め、その考え方を広める為にある。知恵は高い方が良く、礼は低い方が良い。これは知恵は天から得られるヒント等、運の要素を多分に含んでいるので天から学んでいると言えるし、礼は相手よりもでき…

言葉を繋ぐ(6)

易の考え方は扱える範囲は限りなく広く大きい。 上下と前後左右と言う空間・時間の範囲設定だけなので大きさを変えるだけで無限に言及することができ、天地自然の法則を応用するだけなので正確性もあります。 乾坤の乾は全ての始め、始まりをあらわすので動…

言葉を繋ぐ(5)

一つの事柄をプラス面、マイナス面と言う二つの方向性に区切って考える際、その一つの事柄は太極と言う道になります。 この道が続くような方向が良くバランスが取れた状態で、それは人それぞれの性質が精一杯活かされたものです。 他人に対する思いやり(仁…