言葉を繋ぐ(21)-2
【直訳】
その初(しょ)は知り難く、その上(じょう)は知り易し。本末なればなり。初は辞もてこれに擬(なぞら)え、卒(おわ)りはこれを成して終る。もしそれ物を雑(まじ)え徳を撰(えら)び、是と非とを弁ぜんとすれば、その中爻にあらざれば備わらず。
【原文】
其初雜知。其上易知。本末也。初辭擬之。卒成之終。若夫雜物撰德。辯是與非。則非其中爻不備。
【私的解釈】
そもそも初爻(初め)は分かりにくく、上爻(その卦の終わり)は分かりやすいものである。始めと終わりだからである。初爻は言葉で事の初めを擬えるが、終わりは事が完成して終わるので知りやすい。もしそれが事柄を入りまじえ、徳を選んで集め、是と非を区分けするとすれば、中爻(初爻と上爻の中)がなければ十分ではない。
大成卦を太極として、それぞれの爻の意味を測ると、初爻はその卦の歩き始め、
上爻はその卦が完成する事になるので、上爻は分かりやすく初爻は分かりにくい。
今何かの欲求にかられ、行動、言動をしたとして、その意味を測るのは、その行動、言動(始)によって対象が影響を受け、或いは影響がなく、それを自分がどう思うか(終)まで来て始めて意味(道)が深く理解できる。
これが、望んだ方向へ動くのか、望んでいない方向へ動くのかは、どれだけ陰徳を積んでいるかにもよるが、始めと終わりの間にどのような行動、言動をしているのかによって判断することが大切である。
始めと終わり、そして途中経過。
前と中と後ろ。
上焦と中焦と下焦。
仁脈、衝脈、督脈。
太極と言う1を3にしています。
また、原因と経過と結果も同じ関係性を持っています。
病気の根本原因と、伝播していく過程と出ている症状。
怪我であっても同じです。