言葉を繋ぐ(20)-2
【直訳】
その出入度をもってし、外内懼れを知らしむ。また憂患と故(こと)とを明かにす。師保あることなけれども、父母に臨まるるがごとし。
【原文】
其出入以度。外内使知懼。又明於憂患與故。无有師保。如臨父母。
【私的解釈】
出入進退には節度を持つこと。外に出る場合も内に留まる場合も警戒すべき事柄を知らせている。だからこそ、心配事や原因があればしっかりと究明する。そうすれば道を教え導く師も必要ない、父母に見守られているようなものだからである。
道(太極)とは、無形の法則性である事は述べてきました。
その法則性を考えてものにする為には、あらゆるもの、事の出入進退の兆しをどう考えていくかであり、そこから原因にまで掘り下げていくことができれば本人の感覚と考察力が1番の道筋になる。
師には師の道(太極)があり、法則性を導く1つの道を照らすものだという認識がなければ、自分の本来の特性は活かせずにただ真似ているだけであるので、父母が有形無形に見守ってくれているように、自分の感性に合う事をやりながら深めて行くことが大切だと言ってくれているように考えています。
また、身体は定期的に外のものを吸収し(入)し、発散(出)していますが、その時の外的環境(周囲の人、社会、気候)の影響や内的環境(感情、心理、内臓)の状態に目を向ける事で、
少しずつ自覚していく事が真を掴むのに1番大切で、
師(気づかせてくれる人)は天運によって縁があった事で、今サインを送ってくれているので妄信してしまうと間違える。
妄信せずに、その人なりにまたアドバイスをくれて、見守ってくれていると解釈して自分なりに考えていく事が大切ですよ。と、言ってくれているように感じました。