衆妙の門

できるだけ、日常に沿った具体的な易などの運用を記していこうと思っています。

言葉を繋ぐ(19)-2

【直訳】

履は和して至る。謙は尊にして光る。復は小にして物に弁つ。恒は雑にして厭(いと)わず。損は先に難(かた)くして後には易し。益は長裕(ちょうゆう)して設けず。困は窮して通ず。井はその所に居りて遷る。巽は称(はか)りて隠(かく)る。

 

【原文】

履和而至。謙尊而光。復小而辨於物。恆雜而不厭。損先難而後易。益長裕而不設。困窮而通。井居其所而遷。巽稱而隱。

 

【私的解釈】
 天沢履は調和を計ることが主となる。地山謙は尊くして輝く。地雷復は小さくして事物を区別する。雷風恒は入り乱れても苦にしない。山沢損は始めは難しく後はたやすい。風雷益はいつまでも豊かにしてこしらえず。沢水困は極まって通じる、水風井はその場所を動かずに移る。巽為風は測り考えており、外からは見えない。

 

 天沢履 f:id:shuji0211:20170511191510j:plain[陽陽陰陽陽陽]陰気を上に挙げることが先ず第一。

              陽気に囲まれて1つだけ陰気がある。離火の膨脹しきっ

              た状態。つまり、何があっても大人しくする時。

 地山謙 f:id:shuji0211:20170511191750j:plain[陰陰陰陰陰陽]天沢履の錯卦となっています。自分の能力を分かってい

              るからこそ、控えている時。

 

 地雷復 f:id:shuji0211:20170511192229j:plain[陽陰陰陰陰陰]上記2つが揃えば、スタートの時。

 

 雷風恒 f:id:shuji0211:20170511192739j:plain[陰陽陽陽陰陰]上記3つが揃えば、それを続ける時。

 

 山沢損 f:id:shuji0211:20170511193653j:plain[陽陽陰陰陰陽]次の大きな山を越えるためには、リスクも覚悟をする時。

 

 風雷益 f:id:shuji0211:20170511193731j:plain[陽陰陰陰陽陽]リスクをも超えたからこそ、益を得られる時。

 

 沢水困 f:id:shuji0211:20170511194222j:plain[陰陽陰陽陽陰]慢心が落ちる布石になるのか、良い経験になるのか。

 

 水風井 f:id:shuji0211:20170511194248j:plain[陰陽陽陰陽陰]全てにおいて地道に積み重ね、

 

 巽為風 f:id:shuji0211:20170511205511j:plain[陰陽陽陰陽陽]柔軟に適応することが易の理。

 

という流れで解釈しました。