言葉を繋ぐ(14)-10
【直訳】
木に弦(つる)して弧(ゆみ)と為し、木をけずりて矢と為し、弧矢(こし)の利、もって天下を威(おど)すは、蓋しこれをけいに取る。
【原文】
弦木為弧、剡木為矢、弧矢之利、以威天下、蓋取諸睽。
【私的翻訳】
木にツルを張って弓を作り、木を削って矢を作り、弓と矢を役に立てる事で、もって世間一般に威厳をひけらかす事を火沢睽に集約している。
【解釈】
(14)ー9は自然の力を借りて、自分の手で人の役に立つ事を成し遂げるという、
意識が主体となっていますが、ここではそれを攻撃の道具にしています。
本卦は、火沢睽。
之卦は、火水未済、火雷噬嗑、火天大有、山沢損、兌為沢、雷沢帰妹の6種。
互卦は、水火既済。
錯卦は、水山蹇。
綜卦は、風火家人。
つまり、自分の為に人を攻撃することで
それが未来の相手の為であれば良いが、そうでなければただの攻撃として
反撃をくらう。
目には目をという態度で威嚇、攻撃する。
相手の事を思った故の威嚇、攻撃だと言う事が天の徳として認識される。
目先の怒りに捕らわれやすく、本当の攻撃だと認識される。
力不足で威嚇、攻撃にならず、反撃を食らう。
分を弁えず目先の怒りに囚われ問題となる。
解決には、今以上良い状況を求めず、その場を治める事。
裏には、威嚇、攻撃する事で沢山の問題が生まれる事が暗示され、
他人からは、協調性や結束力を意識しているのは分かるが、方法については
疑問視されています。