衆妙の門

できるだけ、日常に沿った具体的な易などの運用を記していこうと思っています。

言葉を繋ぐ(8)ー4

地山謙 三爻 f:id:shuji0211:20170511191750j:plain [陰陰陽陰陰陰]

 

労謙する君子は終わりがあり吉

 

卦の意味としては、

 

孔子は「激しく働いても誇らず、功績があっても自分の徳だとは考えない。これが徳が厚い事の証明である。徳が盛んなほど礼は丁寧で慎み深くなる。謙とは丁寧で慎み深く、その位を保っている事を言う」と解釈しています。

 

実るほど頭を垂れる稲穂のようですね。

 

地山謙は高い山が低い地面にある事をイメージする卦です。

 

つまり、自尊心は周囲への調和に使う事で、周囲への信頼や尊崇の念が広がっていく事を示します。

 

三爻は皆の為、誰かの為に尽くしても、当たり前のように振る舞い、むしろ謙遜している姿は後々皆の心の調和への気持ちを広めることになると言うように解釈しました。

 

身体では、陽気が下腹部にしかなく、足に問題がある状態です。一見して上半身に気を補うべきかのようですが、地天泰を基準とすると下半身の二爻に陽気が来る方が調和されます。

 

弱って初めて、周囲の本当の優しさが分かるように、いつも感謝の気持ちを持つ事の大切さを教えてくれているのでしょう。

 

上半身に気を引いてくるべきか、地天泰を基準とすると下半身の二爻に陽気が来るべきか、

 

優しく上から引き上げてあげるべきか、基本的な心構えを厳しく指導すべきか、相手によって対応が変わります。