衆妙の門

できるだけ、日常に沿った具体的な易などの運用を記していこうと思っています。

徳の教え(81)道徳経下篇・徳経(44)

顯質(けんしつ)第八十一 と言う副題がついています。 老子道徳経、最後を飾る章です。 老子に徹底された争わず、与える精神、行動ですが、鳳凰堂はまだまだこの域には遠いです。 先ずは気持ちだけ、志だけでも同じくしています。 以下鳳凰堂流解釈 真に信…

徳の教え(80)道徳経下篇・徳経(43)

獨立(どくりつ)第八十 と言う副題がついています。 少人数の小さなグループを作る事が大義を作る為には重要です。 小さな政府と言う観点がありますが、理論上は理想かもしれません。 但し、小さいほどその構成員の自我が暴発しやすく、他の大きなグループ…

徳の教え(79)道徳経下篇・徳経(42)

任契(にんけい)第七十九と言う副題がついています。 借用証(人と契約を交わす)を書かせる事もその人の考え方しだい。 大きな怨み等のマイナスエネルギーはいくら消化したり、我慢しても必ず残ります。そんな状態で善行をしても偽善になりかねません。 こ…

徳の教え(78)道徳経下篇・徳経(41)

任信(にんしん)第七十八 と言う副題がついています。 柔よく剛を制すという言葉には、剛よく柔を断つという対句があります。 世の中は剛が強いと認識しがちですが、実際には柔があってこその剛。 どちらも必要です。 上善水の如し。 以下鳳凰堂流解釈 世の…

徳の教え(77)道徳経下篇・徳経(40)

天道(てんどう)第七十七と言う副題がついています。 治療の中でも、余っているものを減らし、足りないものを補うのは鍼の真骨頂。 天の道に叶い、東洋医学では最高の施術に位している技とされる由縁です。(鳳凰堂勝手に解釈) 今の人は痛いとこ鍼やたくさ…

徳の教え(76)道徳経下篇・徳経(39)

戒強(かいきょう)第七十六 と言う副題がついています。 強さを戒めること。 人間では肉体的な強さは男性の方が構造的に強いものですが、それを誇示し過ぎると人は去ります。 家族では家長が横暴だと家族がバラバラになります。 食物連鎖では、ヒエラルキー…

徳の教え(75)道徳経下篇・徳経(38)

貪損(どんそん)第七十五と言う副題がついています。 損を持って得をすると言う言葉が廃れてきています。 損があれば益があり、この二つが陰陽として盛衰しています。 七損八益と言う理論がありましたが、現在は上に行くほど、益を貪り、支えてくれている人…

徳の教え(74)道徳経下篇・徳経(37)

制惑(せいわく)第七十四と言う副題がついています。 惑いを制すると言う解釈で呼んでます。 武士道とは死ぬことと見つけたり。 と言う言葉がありますが、決して死地へ赴く事を正当化しているのではなく、天の采配は人の測れないところがあるからこそ、 生…

徳の教え(73)道徳経下篇・徳経(36)

任爲(にんい)第七十三 という副題がついています。 天網恢々疎にして漏らさずと言う言葉の元になります。 天の計らいは、今の自分にとって大変不都合であっても受け入れる必要がある場合があります。 その判断は、思考が醸成した至人や聖人であっても難し…

徳の教え(72)道徳経下篇・徳経(35)

愛己(あいき)第七十二と言う副題がついています。 自分を愛する。 孫子兵法の有名な一節 かれを知りこれを知らば、百戦して殆うからず 知彼知此、百戦不殆 と同じ考えです。 何かを評価したり、変化させる為には、先ずは基準が必要で、基準が分からないま…

徳の教え(71)道徳経下篇・徳経(34)

知病(ちへい)第七十一と言う副題がついています。 禅問答のようですが、我が意を得た篇です。 簡単に表現したいけど、しようとすると微妙に正確ではない気がしてまた熟慮します。 鳳凰堂流解釈 言葉で分かりやすく表現できる人は、まだまだ理解していると…

徳の教え(70)道徳経下篇・徳経(33)

知難(ちなん)第七十 と言う副題がついています。 理解する事が難しいもの、と考えて訳しています。 徳にしても、道にしても、言葉にすると一言ですみますが、本質を理解するのは難しいものです。 人はキャッチャーな言葉に惹かれたり、 目の前の物に囚われ…

徳の教え(69)道徳経下篇・徳経(32)

玄用(げんよう)第六十九と言う副題がついています。 兵法には後の先と言う言葉があります。 意識はつけておきますが、軸をぶらさず待つ事。懸待一致(けんたいいっち)、懸待表裏。 ここでは更に引く事を伝えています。 懸待一致はまだ戦う意志がある為、…

徳の教え(68)道徳経下篇・徳経(31)

配天(はいてん)第六十八と言う副題がついています。 天の采配と言う意味でしょうか。 天は自然の恵みとして、日光、雨、風を地にもたらします。 地はそれを受けて、それぞれ持つ能力を伸ばして循環し、その循環のエネルギーをまた天に還す事で天地が相交わ…

徳の教え(67)道徳経下篇・徳経(30)

三寳(さんぽう)第六十七と言う副題がついています。 三つの宝です。 一つ目は慈愛の心。惻隠の心とも言われます。 二つ目は慎ましさ。謙譲の心。 三つ目は時間も空間も貪らず、先んじない心。 優れている才能をひけらかしたり、 劣っている能力を卑下した…

徳の教え(66)道徳経下篇・徳経(29)

後己(こうき)第六十六 と言う副題がついています。 人の後に自身を置く事が、人を導く際には必要な事の一つと言う解釈をしています。 大河や海は川の流れが行き着く先、終着点。自由に遊ばせても最後にはここにたどり着くからこそ、川や谷を纏める王とされ…

徳の教え(65)道徳経下篇・徳経(28)

淳徳(じゅんとく)第六十五と言う副題がついています。 これを読むと鳳凰堂流解釈をすることすら憚られます。 しかし、鳳凰堂流は自我が極大となった結果、集団的無意識へ入る事が道の1つだと考える為、敢えて智の共有を試みています。 その為、感性で訳し…

徳の教え(64)道徳経下篇・徳経(27)

守微(しゅび)第六十四と言う副題がついています。 今回の第六十四編(徳の経第二十七編)では 前回の道徳経第六十三編に続き、微(何もしない、小さなこと)を守る事について 簡単なもの、直ぐに結果がでるもの、土台(根)がなく弱いものの末路と 小さな…

徳の教え(63)道徳経下篇・徳経(26)

恩始(おんし)第六十三と言う副題がついています。 恩の始まりと言う意味でしょうか。 真面目すぎる人は、先ずはこの文を熟慮されますよう。 小さな事を大問題として捉えたとしても、そこに焦りややらなければと言う気持ちがあると疲れます。その為に冒頭に…

徳の教え(62)道徳経下篇・徳経(25)

爲道(いどう)第六十二と言う副題がついています。 道を為す事について。 道は全ての奥妙であり、どんな人でも欲しがるもの。 よこしまな心でこれを得ると、巧言令色を呈して尊敬を獲得し、心とは裏腹ににこやかな顔をする事で人から賞賛される。 今の時代…

徳の教え(61)道徳経下篇・徳経(24)

謙徳(けんとく)第六十一と言う副題がついています。 謙譲の美徳とでも言いましょうか。 ここも国を人の心身に読み替えます。 心が人の全てを動かす。 その人自身の葛藤、人との交流による感情の抑揚、全ては心の裁量による。 そこは人体の陰の地である。心…

徳の教え(60)道徳経下篇・徳経(23)

居位(きょい)第六十と言う副題がついています。 身体や国を制御、コントロールするには小さいことを細々と気にしないこと。 心がいつも晴れやかで、わだかまりがなければ怪しいこと、危険な事は起こりにくい。 危険な事が起こらないのではなく、察知したり…

徳の教え(59)道徳経下篇・徳経(22)

守道(しゅどう)第五十九と言う副題がついています。 人との関係を良好にし、運に従うには節約し、使いすぎないこと。 使いすぎていなければ、いざと言うときには出資できたり、力になれる。 身体も心も余裕を持っていれば、急に何か起こっても対応できます…

徳の教え(58)道徳経下篇・徳経(21)

順化(じゅんか)第五十八と言う副題がついています。 ここでも政治について書かれている事を心身に変換して解釈します。 心身のケアは毎日必要ですが、毎日これをしないといけないと考えると心は苦しくなります。 今気づいた気になる事くらいで充分。 心は…

徳の教え(57)道徳経下篇・徳経(20)

淳風(じゅんふう)第五十七と言う副題がついています。 国で喩えていますが、人の心と身体も同じです。 欲少なく、日々全てに感謝し、一旦有事(人では病や怪我)が起これば迅速にあらゆる手段を講じ、元の 平和(健康)な状態に戻す。 これをどうやって正…

徳の教え(56)道徳経下篇・徳経(19)

玄徳(げんとく)第五十六 と言う副題がついています。 禅問答のように、意味が理解しにくいかもしれませんが、ただあるがままに生きている事が尊いと語ってくれています。 道とは何かを知っていて、実行している人は易々と言葉では表現できないが、知識とし…

徳の教え(55)道徳経下篇・徳経(18)

玄符(げんふ)第五十五 と言う副題がついています。 徳が厚くなる程、幼子のようになる。 毒虫にも猛獣にも襲われないが、今はそんなところに住む人は少ないので、言葉の毒や暴力に遭うことがないと言ったところでしょう。 身体も骨も筋肉も弱いのに、人間…

徳の教え(54)道徳経下篇・徳経(17)

修觀(しゅうかん)第五十四と言う副題がついています。 道は自分自身に大切なだけでなく、道を修め、広げることがその国家の人間性の質に関わってきます。 土台や構造がしっかりした建築物は容易に倒れず、うまく抱えれば抜け落ちる事がない。 人に言い換え…

徳の教え(53)道徳経下篇・徳経(16)

益證(えきしょう)第五十三と言う副題がついています。 自分ならどうするかを考えると、 智慮さえあれば、大道(自然に則った方法で人生を過ごす)をいき、無闇に色々やったりしない。 大道は本来的歩きやすいものですが、普通の人は決まりを求めてやたら小…

徳の教え(52)道徳経下篇・徳経(15)

歸元(きげん)第五十二と言う副題がついています。 周易、六十四卦に関する用語、地雷復、 兌為沢、地火明夷等が暗に隠されています。 ここに隠された意味を穿つのも道徳経の醍醐味です。 道を全うする為には、欲は最小限に、なぜなら エネルギーは有限。そ…